その中の一つの研修で、絶対音感を身につける方法を熱心に話した先生がいました。
それほど難しくない方法で、私達音楽関係者は特別の事でもない内容です。
でも、それをわざわざやるには意味があります。
その意味とは身につけるのが早ければ早いほど良いという事。
なるほど~ では ・・・。
試してみました、娘に。
そして、今日 初めて彼女はドレミファソラシドを、ピアノの音に合わせて音程を外すことなく歌いました。
最初はド~と歌うのも調子っぱずれな音で歌っていたのですが、今日急に出来るようになったのです。
彼女は今月3日に2歳になりました。
他の歌も音を合わせて歌っていました。2歳で可能な事なんだと驚いたことと、突然出来るようになるんだという事に感動しました。 何事も積み重ねが大事ですね。
音感を付ける練習を始めたのは昨年の11月。 毎日は出来なかったけど短い時間二人で試してきました。
「ウチの子、音痴なんです。何とかしてください・・・」と私の所へピアノを習いに来た小学1年生の女の子を、1年かけてある程度まで修正出来た事はありますが、やはり身につけさせるには早いほうが何かと良い点があります。
本人が楽しんで覚えること。 自分でも何が何だか分からないうちに身に付くこと。
大人になると、習得するのに時間も労力もかかります。
同じ様な事を、私は高校生の時に結構苦しんで身につけました。
これからの彼女の歌声が楽しみです。
今日は、例のピアソラをチェリストの先生と合わせてきました。
アンサンブルのレッスンにはいつも娘を連れて行きます。
1時間以上のレッスンを、彼女は意外とおとなしく待っています。
ただならぬ雰囲気を察するのでしょう。
いつも、先生と合わせる曲はチェロパートも難しい曲で、決して小曲といわれるものではないし、二人の張りつめた空気が分かるんだと思います。
あえて、娘を連れて行くのはやはり彼女にチェロの生の音を聞かせたいからです。
そして、レッスンの様子・アンサンブルのコツ・何よりも臨場感・そして先生の高いレベルのチェロの演奏を彼女に感じて欲しいからです。
いつか、彼女が音楽の道に進むかもしれない その時に役に立てば・・・と思います。
さて、ルグランタンゴ。
一人で弾くのとは訳がちがう・・・それはいつもの事です。
ピアニストはピアノに向かい自分の世界で自分と闘いながらの練習が続きます。
私もようやく最近になって一日1時間以上はピアノに向かう事が出来るようになってきました。(娘の妨害にもだいぶ慣れてきた)
チェロとの曲も、ピアノ譜とのにらめっこになってしまうんですね。
合わせてみてチェロパートとのかけあいや、複雑に絡み合うリズムやアクセントに気がつく始末・・・
でも、先生にこの曲は回数多く合わせないとね。と言われやっぱりそうだよなこの曲・・・と少し安心。
一回合わせただけで本番とか良くやってきたけど、この曲はすんなりいかない。
でも、本当に二人でタンゴを踊る気持ちをアンサンブルする事によって感じることが出来ました。
アンサンブルは長い事やってきているけど、ピアノにチェロが加わるときの感動というか、幸福感が毎回あるんです。それは、Ruheのメンバーとアンサンブルする時の喜びとはまた違うもの。
ピアノソロの勉強が主で長かったせいもあるのかもしれませんが、この幸福感と言葉に表せない気持ちは経験者にしか分からないものでしょうか・・・
私の、原点でもあり軸になるクラシック。そこに重点を置けるように少しずつ軌道修正しながら日々努力とメンバーとの活動を楽しもうと思います。
しかし、ルグランタンゴを演奏するにつれ上がる心拍数。最後のクライマックスでもうバクバク。
慣れてくると平気になるのかな・・・
かつてこれを弾いたピアニストの譜めくりをしたときに、彼が椅子から落ちるかも・・・と言った言葉の意味が実感できました。
いつか、ピアノの弦が切れないことを祈ります・・・